完璧じゃなくていい。パパとママの「トントン」が、子どもにとって一番の魔法になる

japanese-father-comforting-baby-daughter-night-parenting.jpg ニュージーランド メッセージ
「大丈夫だよ」という手の温もり。深夜の寝かしつけや夜泣きの対応は、大変だけれど親子の絆が深まる大切な時間でもあります。

完璧じゃなくていい。パパとママの「トントン」が、子どもにとって一番の魔法になる

これから家族を築いていく若いカップルの皆さんへ。今のあなたと同じように、私たち夫婦も、子育てに関しては本当に「素人」からのスタートでした。

特に長女の時は、すべてが初めて。あまりに慎重になりすぎて、少し何かが起きるたびに「病気なんじゃないか」と不安でいっぱいでした。

何度か緊急で病院に駆けつけたこともありました今思えばずいぶん心配しすぎてたようですね。

でも、20年経って思うのです。子どもが求めているのは「完璧な親」ではなく、「一緒に迷い、一緒に頑張ってくれる親」なのだと。

「完璧な親」という重荷を下ろして

クスッと笑える失敗こそが、家族の絆になる

長女は本当に寝付きの悪い子でした。やっと泣き疲れて寝てくれたかと思い、起こさないように「忍び足」で部屋を潜入……その瞬間、私の関節が「パキッ!」と鳴ってしまったのです。

それで娘を起こしてしまい、寝かしつけはまた1から。当時は がっくりと絶望しましたが、今では夫婦で語り合う最高の笑い話です。

上司や先生、師匠に完璧な人がいないように、親だって完璧である必要はありません。片付けが得意ならそれを教えればいい。絵を描くのが好きなら一緒に描けばいい。「自分の得意なこと」に焦点を当てて、笑顔で接する。それだけで、十分立派な親なのです。

隣の芝生が青く見えたあの日

「ちっぽけなこと」と思える強さ

長女のひどいアレルギーを前に、私は「なんでうちの子だけが……」と、つやつやの肌をした他の子を羨ましく思う日々がありました。隣の芝生は、いつだって青く見えるものです。

でも、世界に目を向けてみると、今も紛争や飢餓に苦しんでいる場所があります。それを思えば、「子どもがここにいてくれること」自体が、人生最大のプレゼントなのだと気づかされました。

上を見ても下を見てもキリがありません。「今、ここにある幸せ」をどう楽しむか。その気持ちが、子育てを豊かにしてくれます。

時代は変わっても、悩みは変わらない

現代はSNSで情報が溢れ、かえって迷いやすい時代かもしれません。でも、古代ナポリの遺跡から見つかった日記にも「今の若い連中ときたら……」という嘆きが書かれていたそうです。いつの時代も、悩みは普遍的。環境のせいにせず、今この瞬間を全力で頑張ってみませんか。

「100の壁」を夫婦で半分に

パートナーは、人生を「2乗」にする存在

ニュージーランドという異国の地で、頼れる親戚もいない中での子育ては本当に過酷でした。言葉や文化の壁にぶつかり、自分の常識が通じないことに腹を立てたこともあります。しかし、そんな時に支えになったのは、同じ文化と言語を持つ妻の存在でした。

1人で100の壁にぶつかるのは辛いですが、2人で50ずつ分担すれば、景色は変わります。パートナーと力を合わせれば、そのパワーは2倍ではなく「2乗」になる。私はそう信じています。

今、改めて妻に言いたいです。「娘たちをこんなに素晴らしい女性に育ててくれてありがとう」と。

「トントン」の手から伝わる愛情

家族を救ってくれた、日本からの助けと一筋の光

長女が一番辛かった時期、彼女は毎晩のように悲鳴を上げて起きました。 体がかゆいためです。

妻も私も、連日の不眠とケアで、身も心もボロボロ。そんな中、次女の出産を手伝うために、私の母が日本からニュージーランドへ駆けつけてくれました。

母は、私たちが直面していた過酷な現実を目の当たりにしました。夜中に長女の悲鳴が響き渡るたび、ふらふらになりながら部屋へ向かう私の後ろ姿。

母は後日、「あの時の二人の姿を見て、このままでは夫婦が壊れてしまうかもしれないと、胸が締め付けられる思いだった」と語ってくれました。

私たちの限界を察した母は、日本にいる義母(妻の母)に電話をしました。「二人が子育てに疲れ果てて、最悪の事態になるかもしれない。どうか、時間を見つけて助けに来てあげてくれないか」と。

当時の自分たちでは必死で気づきませんでしたが、周りから見れば、それほどまでに私たちは崖っぷちに立っていたのです。

でも、私たちは手を取り合いました。「この子は自分たちが欲しくて欲しくて授かった宝物だから。二人で一生懸命、頑張って育てよう」と。妻もその言葉に深く頷いてくれました。

そういうそのような困難を2人で乗り越えてきたからこそ、私たちは強い絆で繋がっていると思います。

夜中に 体をかゆがる長女を抱っこして、彼女の呼吸に合わせて背中を「トントン」と叩く。

熱を持った肌に「フーフー」と涼しい風を送ってあげると、彼女がキャッキャと無邪気に笑ってくれ、 一瞬でも体の痒みを忘れてくれることができた、と言う小さな喜びを噛み締めて子育てをしてきました。

その笑顔が、私たちの唯一の救いでした。後に処方されたステロイド薬は、娘の痒みを止めただけでなく、壊れかけていた私たち家族全員を救ってくれた一筋の光だったのです。

 

おわりに:愛を受け取り、愛を渡す

私たちは特別な親ではありません。ただ子どもが大好きで、愛情を持って接してきただけの、普通の親です。

もしあなたが親から十分な愛をもらえなかったと感じていても、悲しまないでください。

その愛を、あなたの代からお子さんに注いであげればいいのです。

愛は、必ず循環します。あなたが子どもに注いだ愛は、いつかあなた自身の心も癒やしてくれるはずです。

子育ては大変ですが、それ以上の喜びが必ず待っています。パートナーの手を握って、一歩ずつ進んでいきましょう。

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