イギリスのボリス・ジョンソン首相は7月7日に首相官邸で会見し、与党・保守党の党首を辞任すると表明した。後任の党首が決める今秋までは首相職を続投する方針。保守党の党首選は今夏にも実施される見通し。
BBCによると、会見要旨は以下の通り。
ジョンソン氏は、閣僚が相次ぎ辞任したこの数日間について、辞任をすぐに決断しなかったのは有権者の付託を実現したいとの思いからだったと話した。
また、EU離脱を成功させ、イギリスをパンデミックから救い、ロシアのウクライナ侵攻に対して欧州を牽引して立ち向かったことなど、こうした功績を誇りに思うとの趣旨を述べた。
「世界最高の仕事を手放すことが、どれほど悲しいことか」を国民に知らせたかったが「それは仕方がないことだ」とも話した
ジョンソン氏を巡っては、コロナ禍のロックダウン下に首相官邸で開かれたパーティーに参加したスキャンダルなどで党内外から批判され、7月に入ってジョンソン氏を信頼できなくなったとして重要閣僚が相次ぎ辞任。退陣圧力が高まっていた。
6月には保守党内で信任投票が実施され、「信任:211票、不信任:148票」で続投が決まったが、4割超が不信任を占める厳しい結果となっていた。
さらに同じ6月に実施された下院の2選挙区の補欠選挙でいずれも保守党が敗北し、党幹事長が辞任。折からのインフレも影響し、ジョンソン政権への批判の高まりが伺えた。
7月5日にはスーナク財務相、ジャヴィド保健相など重要閣僚が相次ぎ辞任。BBCは「痴漢行為をしたと報じられた議員を、ジョンソン氏が与党・保守党の要職に任命していたことを問題視していた」と、信頼できなくなったジョンソン氏への抗議が辞任理由だと伝えた。
党重鎮で閣僚の一員でもあったマイケル・ゴーヴ氏もジョンソン氏の辞任を求めるなど、政権への退陣圧力は日増しに高まっていた。
これからのボリスジョンソン氏の活躍をきたいしましょう!
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