ニュージーランドのオークランド大学 オープンデイエンジニアか、医療か。末っ子娘の進路選びに付き添った一日

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三女とオークランドへ。オークランド大学オープンデイで見た、娘の成長した背中

先週末、一番下の子である三女のオークランド大学オープンデイに付き添うため、オークランドへ行ってきました。来年から大学生になる三女は、私たち夫婦にとって最後の子供です。この子が最後にこの家から羽ばたいていく手助けができるのならと、私たち両親はできる限りのサポートをしたいと思っています。

自分で決める、という経験を大切にしたくて

少し前、三女から「今度オークランド大学でオープンデイがあるんだけど、連れて行ってくれない?」としっかり聞かれました。私たちは「もちろん協力するよ、自分で考えて自分の進路を決めるといいよ」とアドバイスを返しました。

まだ高校3年生、17歳。経験豊富な大人の私たちからすれば、「まだまだ足りないな」と思うことはたくさんあります。けれど、そこで私たちが先回りして口を出してしまえば、彼女は何も成長しないのではないかと思うのです。

喉まで出かかった言葉をぐっとこらえ、彼女自身が考える力を養えるよう、私たちはできるだけ第三者的な立場で彼女の考えを尊重するようにしています。とはいえ、正直まだまだ足りないところもたくさんあり、それも人間としての経験がこれからなのだろうと思います。

自分が17歳、18歳だった頃を思い返すと、将来のことなど何も考えず、ただ時間だけが過ぎていっていたような気がしますが、それに比べたら、うちの子供たちはみんなそれぞれの人生を自分の足で歩んでいるように感じます。

大雨の中、朝5時半に出発

当日は、9時から始まるオープンデイに間に合わせるため、朝5時半にタウポの自宅を出発。あいにくの大雨で、移動はなかなか大変でした。

内容のほとんどは大学の校舎内での説明で、三女が興味を持っているのは医療関係かエンジニア関係、あるいはサイエンス系のようです。ちなみに長女はエンジニアのコースへ進み、次女は医療関係のコースを歩んでおり、三女もそちらに興味があるのか、まだ決めかねている様子。3人ともそれぞれ理系の道に進んでいるのが面白いところです。

理系の女の子、という時代の変化

私たちの時代は、女の子が理系だと言うと「変わってる」というような目で見られたものですが、ここニュージーランドではあまりそういう視線は感じません。もちろん年配の方の中には「すごいね」と言う人もいますが、それも今の時代からすると少し不思議な感覚です。

ジョン・レノンが子供を授かった時、彼自身が音楽活動を休んで家庭に入り、オノ・ヨーコさんが外で働いていたという話を聞いたことがあります。あの時代にそうだったのなら、今、男性が家庭に入って家事や育児をすることも、もっと自然にあっていいはずですし、逆に外で働いて家族を養う女性がいてもいいはずです。

時代は目まぐるしいスピードで変わっているからこそ、そういう変化に惑わされすぎず、自分の足で立って自分のゴールに向かって進んでいければいいのではないか。そんなことを考えていました。

キャンパス内の、驚くほど本格的なスポーツ施設

校舎を見て回る中で最初に立ち寄ったのが、オークランド大学が保有するモダンなスポーツ施設で、これがとにかく本格的で驚かされました。地下にはスカッシュコートやプール施設まで完備され、さらにボクシング専用の施設や、ヨガ専用のスタジオもありました。

もちろんジムの設備も充実していて、フットサルやテニスができるコート、バスケットボールコートまで揃っており、まるでスポーツクラブのような設備の充実ぶりに「これが大学の施設なのか」と目を疑うほどでした。

三女はこういう「体を動かせる場所」が好きなタイプで、施設を見ている間、とても目が輝いていたのが印象的です。もしかしたら、この施設があるというだけで、この大学を選ぶ理由になるかもしれないなと思うくらいでしたが、それはそれでいいのではないかとも思います。勉強一辺倒でも運動一辺倒でもなく、その時々の気分を大事にする彼女らしい選び方だなと感じました。

自分でスタッフに質問しに行った、小さな背中

スポーツ施設を見た後、三女が特に興味を持っていたのがエンジニアとサイエンスのコースで、会場では担当のスタッフに直接質問することができました。私たちは正直、内容がよくわからなかったので「聞いてあげようか」と言いかけたのですが、三女は「大丈夫」と言って、自分でスタスタとスタッフのところへ歩いていき、自分の言葉で質問をしていました。

それを見て、妻と思わず顔を見合わせます。「親を頼るのではなく、自分のことは自分で考える」という彼女の意思が、その行動からはっきりと伝わってきました。その小さな背中を見ながら、「この子は成長したんだな」「もう親の助けはあまり必要ないのかもしれないな」と、少し寂しく、でもとても心が温かくなるような気持ちになったのを覚えています。

ロボットが目の前に。時代の進化に驚く

三女が質問している間、私たちは周りの展示を興味津々で見て回りました。メカニカルエンジニアリング、水道関連のエンジニアリング、そしてロボティックエンジニアリングなど、いろいろな分野が並びます。

ロボットの犬や人型ロボットを、学部の学生さんがリモコンで操作している様子もあり、まるでテレビや映画の中の世界を目の当たりにしたようで、本当に驚かされました。

 

あと数年もすれば、ロボットが家事をしてくれる時代が来るのかもしれません。こういうことを専門に学べる学科があるなんて、正直夢にも思っていませんでした。

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もし自分が若い頃にこういう世界に触れる機会があったら、将来これを学びたいと思っていたかもしれないと、ふと考えたりもします。

出来立て綿飴

出来立てポップコーン

妻ともよく話すのですが、子供たちにそういう機会を与えてあげられることが、一番の「応援」なのではないでしょうか。だから私たちは、娘たちが何かに興味を持てば、できる範囲でその機会に触れさせるよう心がけてきました。

娘たちから「これって何だろう?」と聞かれた時も、すぐに答えを教えるのではなく、「面白い質問だね、パパもわからないから一緒に調べて考えてみようか」と、一緒に考える時間を作るようにしてきたつもりです。そのおかげかどうかはわかりませんが、娘たちは自分から率先して物事に取り組める子に育ってくれたような気がします。

無料シャトルバスで、医療キャンパスへ

エンジニアのコースを一通り見た後、三女がもう一つ気になっていたのが医療系の学科です。医療系のキャンパスはシティキャンパスから少し離れており、無料のシャトルバスで移動することになりました。

その日は大雨でしたが、大学側もそれを想定していたのか、外にガゼボが設置されていて、そこでたくさんの人がシャトルを待っています。少し待つとすぐにシャトルが来て、10分ほどで医療系のキャンパスに到着しました。

こちらも看護師のコースやX線技師のためのコースなど、普段なかなか見られないワークショップが開かれていて、興味深いものばかり。三女はここでも自分で歩いていき、気になるスタッフに質問をしていました。

「贅沢な悩み」を持てることのありがたさ

エンジニアか医療か、三女はまだ迷っているようで、親としては「どっちでもいいから早く決めちゃいなよ」なんて、少し無責任に思ってしまうこともあります。けれど本人にとっては、間違いなく大きな問題です。

とはいえ、これはある意味「贅沢な悩み」なのだと思います。お医者さんになるか、エンジニアになるか。そんな選択肢を持てるのは、これまで本人が頑張ってきたからこそで、もしこれまで勉強をしてこなかったら、そもそもそういう選択をする場所にすら立てていなかったはずです。

私たち親は、子供たちに「勉強しなさい」と強制したことは一度もありません。ただ、「今は意味がないと感じるかもしれないけれど、将来何かあった時に自分で選べる選択肢が広がるんだよ」ということは、伝えてきたつもりです。

それが今、こうして形になっているのかもしれません。小さい頃からの積み重ねがあったからこそ、今、医療かエンジニアか、あるいは違う道か、いくつもの選択肢を持って立てているのだと思うと、本当によく頑張ったなと感じます。とはいえ、勉強は一生続くもの。これからも精進していってほしいですね。

寮の見学で感じた、いい環境

医療キャンパスを見た後は、もしそちらに進んだ場合に住むことになるかもしれない学生寮も見学。建物はとてもモダンできれいで、医療キャンパスからも近い立地です。

グラフトンホールへの道

オークランドのシティにも近いのに、周辺には緑が多く、裏庭には読書や散歩ができるスペースもあり、勉強の合間にリフレッシュできそうな、いい環境だなと感じました。その頃には三女も気が済んだようで、朝到着した時よりも表情が明るくなっていたように思います。

グラフトンキャンパスの絵

ラーメンとウィンドウショッピングと、人間観察の時間

お昼はオークランドのラーメン屋さんでとり、その後はシルビアパークでウィンドウショッピング。気づけば4時間近くそこにいたと思います。

私も買い物は好きな方ですが、特に欲しいものもなかったので、ほとんどは妻のウィンドウショッピングに付き合う形に。途中で妻と三女が合流し、二人でウィンドウショッピングを楽しみ、三女は自分用にTシャツを買っていました。

私はというと、バブルティーを飲みながら、忙しいショッピングモールを行き交う人たちを眺める「人間観察」を、のんびり一人で楽しんでいました。

タウポの自然の中で子育てできたことのありがたさ

私たちはタウポに来て16年。この環境は、子育てにとても合っていたと思っています。少し歩けば湖に近く、少し車を走らせれば山にも行け、もう少し足を伸ばせばビーチにも行ける。自然に囲まれた、最高の環境で子供たちを育てることができました。

今回のように、たまにこうして大都会に来るのはいいものですが、正直なところ、ずっとオークランドに住むことは私にはあまり想像できません。人が多く、交通量も多くて、どこへ行くにも渋滞。そういう、しなくていいストレスが自分にはたくさんかかるような気がしてしまいます。

そう考えると、娘たちを自然豊かな環境で育てられたことは、本当にラッキーだったのだと、あらためて感じた一日でした。

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